オルカンの税金・確定申告は必要?新NISAと特定口座の違いを完全解説【2026年版】

最終更新:2026年6月|対象:投資初心者〜中級者
「オルカンで利益が出たら税金はかかるの?」「確定申告が必要?」
税金まわりの疑問は投資初心者が特に不安を感じるポイントです。でも、実は新NISAを正しく使えば税金はゼロ。特定口座(源泉徴収あり)を使えば確定申告も原則不要です。
この記事では、新NISAと特定口座それぞれの税金の扱いを、具体的な数字例で丁寧に解説します。
この記事を読むとわかること
- 新NISAでオルカンを運用した場合の税金
- 特定口座(課税口座)の税金の仕組み
- 確定申告が必要なケース・不要なケース
- 税金を最小化するための口座活用戦略
目次
- 投資の利益にかかる税金の基本
- 新NISAは税金ゼロ!仕組みを解説
- 特定口座(課税口座)の税金
- 確定申告が必要なケース・不要なケース
- 新NISAと特定口座、どちらを優先すべきか
- 分配金・配当金の税金
- 損失が出た場合の税金(損益通算)
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
1. 投資の利益にかかる税金の基本

投資で得た利益(売却益・分配金)には、原則として20.315%の税金がかかります。
| 税金の種類 | 税率 |
|---|---|
| 所得税 | 15% |
| 住民税 | 5% |
| 復興特別所得税 | 0.315% |
| 合計 | 20.315% |
具体例:100万円の利益が出た場合
- 税金:100万円 × 20.315% ≈ 203,150円
- 手取り:796,850円
これが通常の課税口座(特定口座)での話です。
2. 新NISAは税金ゼロ!仕組みを解説

新NISA口座で運用した場合、売却益・分配金ともに完全非課税です。
| 状況 | 課税口座 | 新NISA |
|---|---|---|
| 100万円の利益 | 手取り約80万円 | 手取り100万円 |
| 30年後に500万円の利益 | 手取り約398万円 | 手取り500万円 |
30年間で500万円の利益が出た場合、課税口座と新NISAでは約102万円もの差になります。これが新NISAの最大のメリットです。
新NISAの非課税枠
| 区分 | 年間上限 | 累計上限 |
|---|---|---|
| つみたて投資枠 | 120万円 | — |
| 成長投資枠 | 240万円 | — |
| 合計(年間) | 360万円 | — |
| 生涯上限(累計) | — | 1,800万円 |
重要ポイント:生涯1,800万円の枠は「売却した翌年以降に再利用可能」です。一度売っても枠が消えるわけではありません。
新NISAで確定申告は必要か?
原則として不要です。
新NISA口座内の利益は完全非課税なので、確定申告の対象になりません。ただし後述のような特殊ケースでは注意が必要です。
3. 特定口座(課税口座)の税金
特定口座(源泉徴収あり)
証券会社が税金の計算・納付を自動で行ってくれます。
- 利益が出た場合:自動的に20.315%が差し引かれる
- 確定申告:原則不要(ただし任意で行うことも可能)
特定口座(源泉徴収なし)
自分で確定申告を行う必要があります。
一般口座
自分で損益を計算して確定申告する必要があります(複雑なため通常は使わない)。
初心者へのアドバイス:NISA枠を超えた場合は「特定口座(源泉徴収あり)」を選んでおけば、確定申告の手間がかかりません。
4. 確定申告が必要なケース・不要なケース

確定申告が不要なケース(オルカン投資では多い)
| ケース | 理由 |
|---|---|
| 新NISAでの利益・分配金 | 非課税のため申告不要 |
| 特定口座(源泉徴収あり)のみで完結 | 証券会社が自動納付 |
| 損失のみ(利益なし) | 課税されないため不要 |
確定申告が必要・有益なケース
| ケース | 詳細 |
|---|---|
| 複数の証券会社で損益通算したい場合 | A社で利益・B社で損失が出た場合、合算して税金を減らせる |
| 特定口座(源泉徴収なし)を選んだ場合 | 自分で申告が必要 |
| 損失を翌年以降に繰り越したい場合 | 「繰越控除」を使うには申告が必要 |
| 医療費控除や住宅ローン控除と合わせる場合 | 申告のついでに他の控除も行う |
5. 新NISAと特定口座、どちらを優先すべきか
答えは明確:新NISAを最優先
年間360万円(つみたて枠120万円+成長投資枠240万円)の枠をまず使い切り、それを超えた分を特定口座(源泉徴収あり)で運用します。
優先順位
- 新NISA つみたて投資枠 → 年間最大120万円
- 新NISA 成長投資枠 → 年間最大240万円
- 特定口座(源泉徴収あり)→ 上記を超えた分
現実的な積立プラン
- 月5万円 × 12ヶ月 = 年間60万円 → 全額をつみたて投資枠で運用(非課税)
- 月10万円 × 12ヶ月 = 年間120万円 → 全額をつみたて投資枠でフル活用(非課税)
- 月20万円 × 12ヶ月 = 年間240万円 → つみたて枠120万円+成長枠120万円(全額非課税)
- 月30万円 × 12ヶ月 = 年間360万円 → 全枠フル活用(全額非課税)
6. 分配金・配当金の税金
オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)は「分配金なし(再投資型)」のファンドです。
分配金なしのメリット
分配金が出ないため:
- 新NISA内で自動的に再投資される(非課税のまま複利が続く)
- 受け取り時に税金が発生しない
- 管理が楽(分配金の再投資を自分でする必要がない)
分配金があるファンドの注意点
分配金が出るタイプのファンドを新NISA口座で保有している場合、その分配金は非課税です。ただし特定口座では20.315%が引かれます。
オルカンは分配金なし(再投資型)なので、この心配は不要です。
7. 損失が出た場合の税金(損益通算)

新NISAでの損失
新NISA口座内で損失が出た場合、他の口座の利益との損益通算はできません。
例えば、新NISA口座で50万円の損失・特定口座で30万円の利益という場合、特定口座の利益30万円に対して税金がかかります。相殺は不可です。
特定口座での損失
特定口座(課税口座)での損失は、同じ特定口座・一般口座の利益と損益通算できます。
| A社(特定口座) | B社(特定口座) | 損益通算後 |
|---|---|---|
| 利益:+100万円 | 損失:▲60万円 | 課税対象:+40万円のみ |
さらに、差し引いても損失が残る場合は「繰越控除」として翌年以降3年間繰り越せます。これを利用するには確定申告が必要です。
8. よくある質問(FAQ)
Q. 新NISAで儲けた分は全額非課税ですか?
A. はい。新NISA口座内で発生した利益(売却益・分配金)は全額非課税です。どれだけ大きな利益が出ても税金はかかりません。
Q. 新NISAを売った後、再度買い直せますか?
A. 売却した分の投資枠は「翌年以降」に復活します。売却した年の枠の再利用は不可ですが、翌年以降は売却した分だけ投資枠が復活します(ただし生涯1,800万円の上限内)。
Q. 会社員でも確定申告が必要になることはありますか?
A. 特定口座(源泉徴収あり)のみでオルカンを運用している場合は、原則不要です。ただし、複数口座の損益通算や繰越控除を活用したい場合は確定申告を行うことで税金を取り戻せる可能性があります。
Q. 税金のことを考えると、新NISAを使い切ってから特定口座を使うべきですか?
A. 基本的にはそうです。新NISAの非課税メリットは非常に大きいため、できる限り新NISA枠を優先して使うことを推奨します。
Q. 損切り(損失確定)した場合、税金はどうなりますか?
A. 特定口座(課税口座)での損失は、損益通算・繰越控除に使えます。新NISA口座の損失は他の口座と通算できないため注意が必要です。
9. まとめ
| 口座の種類 | 税金 | 確定申告 |
|---|---|---|
| 新NISA | 非課税(0%) | 不要 |
| 特定口座(源泉徴収あり) | 20.315% | 原則不要 |
| 特定口座(源泉徴収なし) | 20.315% | 必要 |
| 一般口座 | 20.315% | 必要 |
投資の税金まわりで迷ったら、まず覚えるべきことは以下の3点です。
- 新NISAは利益が完全非課税 → まず新NISA枠を使い切る
- 特定口座(源泉徴収あり)を選べば確定申告は不要 → 枠を超えた分はここへ
- 損益通算・繰越控除を使う場合のみ確定申告 → 税金を取り戻すチャンス
税金を正しく理解して、新NISAを最大限活用した投資を始めましょう。
※ 本記事の情報は執筆時点(2026年6月)のものです。税制は法改正により変更される場合があります。詳細は税務署または税理士にご相談ください。














