旧つみたてNISA(積立NISA)廃止後の移行方法と新NISAへの切り替え完全ガイド

「旧つみたてNISAはどうなるの?」「新NISAに移せるの?」——2023年末に旧制度が終了して以来、こうした疑問を持つ方が急増しています。
結論からお伝えします。旧つみたてNISAの保有資産は非課税のまま最長20年間持ち続けられます。新NISAには移管できませんが、新NISAで同じファンドを「別枠」で積み立てることが最善策です。
私Yuzurihaは2020年からオルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)を旧つみたてNISAで積み立て、現在は総資産約6,000万円。旧制度から新制度への移行を実際に経験した立場から、正確な情報をお伝えします。
この記事では「旧つみたてNISA廃止後の保有資産の扱い」「旧NISAと新NISAの違い」「最適な移行戦略」を完全解説します。
この記事を読むとわかること
- 旧つみたてNISAの保有資産がどうなるか(消えない・非課税継続)
- 旧NISAと新NISAの制度上の違い(年間上限・非課税期間・枠の復活)
- 旧NISAの資産を「売るべきか・持ち続けるべきか」の判断基準
- 新NISAで同じファンドを再積立する具体的な手順
- 旧一般NISAからの移行で気をつけること
旧つみたてNISA廃止後どうなる?まず基本を整理しよう
2023年12月末で旧つみたてNISAへの新規積立は終了しました。しかし「廃止」とはいえ、すでに保有している資産がなくなるわけではありません。ここで混同しやすいポイントを整理します。
2023年12月末で新規積立は終了した
旧つみたてNISAは2023年12月末をもって新規の買付が終了しました。2024年1月以降、旧つみたてNISA口座に新しく資金を入れることはできません。
ただし、これは「新規積立の終了」であり、「保有資産の消滅」ではありません。この違いが非常に重要です。
保有資産は最長20年間の非課税期間が残る
旧つみたてNISAの最大の特徴は非課税期間が最長20年間という点です。2023年以前に購入した分は、それぞれの購入年から20年間は非課税で保有できます。
例えば、2020年に購入した分なら2039年末まで、2023年に購入した分なら2042年末まで非課税が続きます。
| 購入年 | 非課税期間終了年 | 残り非課税年数(2026年時点) |
|---|---|---|
| 2020年 | 2039年末 | 約13年 |
| 2021年 | 2040年末 | 約14年 |
| 2022年 | 2041年末 | 約15年 |
| 2023年 | 2042年末 | 約16年 |
新NISAへのロールオーバーはできない
旧一般NISAには「ロールオーバー」(非課税期間終了後に新しいNISA枠に移す制度)がありましたが、旧つみたてNISAから新NISAへの移管・ロールオーバーは一切できません。
非課税期間が終了した時点で、自動的に特定口座(または一般口座)へ移管されます。これは制度上の仕組みであり、証券会社でも変更できません。
旧NISAと新NISAの違い比較
旧制度と新制度は、制度設計が根本から異なります。新NISAのほうが圧倒的に使いやすくなった点を確認しましょう。
| 比較項目 | 旧つみたてNISA | 新NISA(つみたて投資枠) |
|---|---|---|
| 年間投資上限 | 40万円 | 120万円 |
| 非課税期間 | 最長20年間 | 無期限 |
| 生涯投資上限 | 800万円 | 1,800万円 |
| 枠の再利用 | 不可 | 可(売却翌年に復活) |
| 制度の終了年 | 2042年まで(保有のみ) | 恒久化 |
| 対象商品 | 金融庁が認定した投資信託のみ | 金融庁が認定した投資信託(成長投資枠は株式等も可) |
最大の違いは非課税期間が「無期限」になった点です。旧制度では20年後に課税口座へ移管されるリスクがありましたが、新NISAではその心配がありません。
また、年間投資枠が40万円から120万円(つみたて投資枠のみ)に拡大。成長投資枠(年240万円)と合わせると年間最大360万円まで投資でき、利便性が大幅に向上しました。
さらに重要なのが「枠の再利用」です。旧制度では一度使った枠は復活しませんでしたが、新NISAでは売却した翌年に枠が戻ります。例えば、急な資金が必要で50万円分売却しても、翌年50万円分の枠が復活するため、長期的な資産形成の柔軟性が格段に向上しました。
生涯投資上限額も800万円から1,800万円に拡大。月10万円ずつ積み立てると15年でこの上限に達する計算です。旧制度と比べて投資可能額が2.25倍になり、より大きな資産形成が非課税で実現できます。
旧つみたてNISA保有資産のベストな対処法
結論:旧つみたてNISAの保有資産は基本的に「そのまま持ち続ける」のが最善です。同時に、新NISAで同じファンドを別枠で積み立てを開始するのが理想的な戦略です。
新NISAで同じファンドを新たに積み立て開始する
旧つみたてNISAで積み立てていたオルカンなどのファンドは、新NISAのつみたて投資枠でも対象商品に含まれています。
旧NISAの保有分はそのままに、新NISAで同じファンドへの積立設定を新たにセットするだけです。資産は別々の口座で管理されますが、投資対象は同じなので実質的には継続して積み立てているのと同じ効果が得られます。
新NISAの年間投資枠(つみたて投資枠120万円)をフル活用すれば、月10万円まで積み立て可能。旧制度の月3万3,000円(年40万円)から大幅に増額できます。
旧NISAは非課税期間終了まで保有し、期間終了後は特定口座へ
旧つみたてNISAの保有資産は、非課税期間(最長20年)が終了すると自動的に特定口座に移管されます。このとき、移管時点の時価が新たな取得価額となります。
例:2020年に100万円で購入→2039年末に時価200万円で特定口座へ移管→特定口座の取得価額は200万円(200万円で買ったとみなされる)。
つまり、非課税期間中の値上がり益(100万円分)には税金がかかりません。移管後にさらに値上がりした分についてのみ20.315%の税金が発生します。長期保有するほど非課税のメリットを最大限に活用できます。
旧NISA保有資産の2つの選択肢:継続保有か途中売却か
旧つみたてNISAの保有資産をどう扱うかは、大きく「継続保有」と「途中売却」の2択です。それぞれのメリット・デメリットを整理します。
選択肢①:継続保有(非課税期間終了まで持つ)
最もシンプルで多くの方に向いている選択肢です。
- メリット:非課税期間中の利益にまったく税金がかからない。長期複利の恩恵を最大限受けられる
- メリット:何も手続き不要。証券会社が自動で管理してくれる
- デメリット:非課税期間終了後は課税口座に移行する(ただし移管時の時価が取得価額になるため、それ以前の利益は非課税)
- デメリット:旧NISAの資産を売却しない限り、新NISAの枠には影響しない(新NISAは別枠なので問題ない)
こんな方に向いている:旧NISAで含み益がある・長期投資を続けたい・特に急いでお金が必要ではない
選択肢②:途中売却して新NISAの資金に回す
旧つみたてNISAの資産を売却して、新NISAの積立資金に充てるという考え方もあります。ただし、いくつかの注意点があります。
- 注意点①:旧NISAを売却しても、新NISAの投資枠は増えない。新NISAの枠は独立した制度のため、旧NISAとは無関係
- 注意点②:売却時点で含み損の場合、損失が確定してしまう
- 注意点③:旧NISAの非課税のメリットを早期に手放すことになる
- メリット:含み益がある場合は非課税で利益を確定できる
- メリット:売却した資金を生活費や新NISAの原資に活用できる
含み益がある場合の売却は合理的な選択肢ですが、含み損がある状態での売却は損失確定となるため、原則として非課税期間が終わるまで保有継続がおすすめです。
なお、旧NISAでの損失は「非課税口座での損失」のため、特定口座の利益との損益通算はできません。これは旧制度の注意点として覚えておきましょう。新NISAでの損失も同様に損益通算不可です。
新NISAで旧NISAと同じファンドを積み立てる方法(SBI証券・楽天証券)
旧つみたてNISAで積み立てていたオルカンを、新NISAでも引き続き積み立てる手順を解説します。証券会社によって操作が若干異なりますが、基本の流れは同じです。
SBI証券の場合
- SBI証券にログインし、「NISA」メニューから「つみたて投資枠」を選択する
- 「積立注文」をクリック
- 検索欄に「eMAXIS Slim 全世界株式」と入力してファンドを選択
- 毎月の積立金額を設定(最低100円から。月10万円まで設定可)
- 引き落とし日・引き落とし方法(クレカ積立・銀行引き落とし等)を選択
- 確認画面で内容を確認し「注文する」をクリック
SBI証券では三井住友カード(Vポイント)でのクレカ積立が利用可能です。月10万円までクレカ積立でポイントが付与されるため、積立しながらポイントも貯められます。
楽天証券の場合
- 楽天証券にログインし、「NISA」→「積立注文」を選択
- 「ファンドを選ぶ」から「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を検索
- 「積立注文」をクリックし、金額・引き落とし方法を設定
- 楽天カード・楽天キャッシュの利用設定を確認(ポイント還元あり)
- 確認画面で「注文確認へ」→「注文する」で完了
楽天証券では楽天カード(楽天ポイント)でのクレカ積立が可能。楽天キャッシュと組み合わせることで月最大10万円までポイント還元を受けられます。
なお、旧つみたてNISAの積立設定は2023年末に自動停止されています。新NISAの積立は上記の手順で新たに設定が必要です。証券会社によっては旧設定を新NISAに引き継ぐ案内が出ている場合もありますので、ログイン後の通知を確認してください。
旧一般NISAからの移行:ロールオーバー廃止の注意点
旧つみたてNISAとは別に、旧「一般NISA」を利用していた方は追加の注意点があります。
旧一般NISAのロールオーバーが廃止された
旧一般NISAは非課税期間が5年間でした。従来は5年経過後に「ロールオーバー」という手続きで翌年の一般NISA枠に移すことができましたが、2024年以降は新NISAへのロールオーバーはできません。
旧一般NISAの非課税期間が終了すると、以下のいずれかになります。
- 自動的に特定口座(または一般口座)へ移管される(移管時点の時価が新たな取得価額)
- 期間終了前に自分で売却して利益を確定する
| 旧NISA種類 | 非課税期間 | 新NISAへの移管 | 期間終了後の扱い |
|---|---|---|---|
| 旧つみたてNISA | 最長20年 | 不可 | 特定口座へ自動移管 |
| 旧一般NISA | 最長5年 | 不可 | 特定口座へ自動移管 |
旧一般NISAの2019年購入分は2023年末で非課税期間終了、2020年購入分は2024年末、2023年購入分は2027年末に終了します。非課税期間終了前に保有資産の状況を確認し、継続保有か売却かを判断することが重要です。
旧一般NISAを持っていた方が特に注意すべきポイントは「移管後の取得価額」です。非課税期間終了時の時価が特定口座での取得価額になるため、移管後にさらに値上がりした分だけに税金がかかります。一方、移管後に値下がりした場合は特定口座内での損失として損益通算が可能になります。
旧一般NISAの保有資産がある方は、証券会社のマイページで「NISA保有残高」を確認してください。SBI証券では「NISA・積立NISA」メニューから、楽天証券では「NISA」タブから現在の保有状況と非課税期間終了予定年を確認できます。
Yuzurihaの旧NISA→新NISA移行体験談
私Yuzurihaは2020年から旧つみたてNISAでオルカンを積み立て始め、現在は総資産約6,000万円を保有しています。実際に移行を経験した立場から、リアルな体験をお伝えします。
旧つみたてNISAは20年間そのまま保有する予定
私の方針はシンプルです。旧つみたてNISAの保有資産(オルカン)は一切売らず、2039年〜2042年の非課税期間終了まで保有し続けます。
理由は明確です。売却すると非課税の恩恵が途切れてしまうからです。2020年に積み立てた分は2039年末まで非課税。その間の値上がり益には一切税金がかかりません。この非課税のメリットを手放す理由が見当たりませんでした。
新NISAで別途積立を開始した理由
2024年1月から新NISAのつみたて投資枠で、旧NISAと同じオルカンへの積立を開始しました。月10万円の積立設定です。
新NISAを選んだ理由は3つです。
- 非課税期間が無期限:旧NISAの20年制限がなく、保有し続けるほど有利
- 年間投資枠が3倍:月3万3,000円(旧)→月10万円(新)に増額できる
- 枠の再利用が可能:売却した翌年に枠が復活するため、柔軟に活用できる
旧NISAと新NISAを「並行して活用」することで、非課税の恩恵を二重に受けられる状態になっています。2022年の世界株安で一時▲200万円を経験しましたが、売らずに積立を続けたことで2024年に大きく回復。この経験が「長期保有・積立継続」への確信につながっています。
「旧NISAはそのまま・新NISAで新規積立」がYuzurihaが実践して最も合理的だと感じた戦略です。
よくある質問(FAQ)
Q. 旧つみたてNISAの資産は新NISAに移せますか?
A. 移せません。旧つみたてNISAから新NISAへの移管・ロールオーバーは制度上できません。旧NISAはそのまま非課税期間終了まで保有し、新NISAは別枠で積立を開始するのが正しい方法です。
Q. 旧つみたてNISAの積立は自動的に止まりましたか?
A. はい、2023年12月末をもって自動停止されています。2024年1月以降は旧つみたてNISA口座への新規買付は一切できません。新NISAで積立を継続したい場合は、改めて新NISAの積立設定を行う必要があります。
Q. 旧NISAの非課税期間が終わったらどうなりますか?
A. 自動的に特定口座(または一般口座)へ移管されます。移管時点の時価が新たな取得価額になるため、それ以前の値上がり益(非課税期間中の利益)には税金がかかりません。移管後にさらに値上がりした分のみ課税対象となります。
Q. 旧つみたてNISAを今すぐ全部売却して新NISAに入れ直すのはどうですか?
A. 含み益がある場合でも慎重に判断してください。旧NISAを売却しても新NISAの枠は増えません(新NISAの枠は独立しています)。また、旧NISAの非課税のメリットを早期に手放すことになります。原則として「旧NISAはそのまま・新NISAで新規積立」が最善策です。
Q. 新NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の違いは何ですか?
A. つみたて投資枠(年120万円)は金融庁認定の投資信託のみが対象で、毎月定額積立に向いています。成長投資枠(年240万円)は個別株・ETF・投資信託など幅広い商品が対象です。オルカンなどの投資信託はどちらの枠でも購入できます。両枠を合わせると年間最大360万円、生涯1,800万円まで非課税で投資できます。
Q. 旧つみたてNISAと新NISAは同じ証券会社でなければいけませんか?
A. はい、2024年以降はNISA口座は1人1口座のみです。旧つみたてNISAを開設していた証券会社に、新NISAも自動的に開設されます(新NISAを別の証券会社に移す場合は「金融機関変更手続き」が必要)。ただし、旧つみたてNISAの資産は元の証券会社に残ったままになります。移管手続きを行わない限り、旧NISAと新NISAの保有証券会社が分かれる可能性があります。
Q. 旧つみたてNISAの残高はいつ確認できますか?
A. 各証券会社のマイページ(ログイン後)からいつでも確認できます。SBI証券は「口座管理」→「NISA」、楽天証券は「NISA」タブから保有残高・評価損益・非課税期間終了年が確認できます。定期的に確認して、非課税期間終了のタイミングを把握しておくことを推奨します。
まとめ:旧つみたてNISA移行の正解は「持ち続けて・新NISAも始める」
旧つみたてNISAと新NISAの移行について、重要なポイントを整理します。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 旧NISAの新規積立 | 2023年12月末で終了済み。新規買付は不可 |
| 旧NISAの保有資産 | 最長20年間の非課税期間が残る。そのまま保有OK |
| 新NISAへの移管 | 制度上できない。ロールオーバー不可 |
| 非課税期間終了後 | 自動的に特定口座へ移管(移管時の時価が取得価額) |
| 最善の戦略 | 旧NISAはそのまま保有・新NISAで同じファンドを新規積立 |
旧つみたてNISAは「廃止=消える」ではありません。すでに積み立てた資産は非課税のまま最長20年間じっくり育てられます。慌てて売却する必要はありません。
同時に、新NISAで同じオルカンへの積立を今すぐ始めることで、旧NISA+新NISAの二重の非課税メリットを活用できます。迷っている時間が一番の損失です。まずは100円からでも新NISAの積立設定をしてみてください。
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