これだけ見ればOK!オルカンの中身を分かりやすく解説

多くの方が投資しているeMaxis Slim全世界株式(通称オルカン)ですが、あなたはどのようなファンドかご存じでしょうか?「この1本で全世界の株式に分散できるファンド」とい程度の認識の方が多いのではないでしょうか。正解ですが自分の資産を預けるファンドの中身や過去、どのように運用されているのかを理解することは長期運用する上で大切です。
オルカンは全世界の株式に投資できる投資信託
オルカンとはeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)という名称の三菱UFJ国際投信が運用を手掛ける全世界の株式が対象の投資信託です。全世界株式が対象のファンドは多数ありますが、「オルカン」は三菱UFJアセットマネジメントの登録商標です。おそらく日本で最も有名な投資信託なので詳細説明は省略します。
・MSCI ACWI連動型インデックスファンド
・投資可能な全世界株式の約85%カバー
・運用コストは業界最低水準
年代や収入を問わず、どんな方が購入しても最適解に近い優等生。それがオルカンです。素人が悩みながら個別株を売買するよりも、何も考えずにオルカンを積立した方が好成績になる確率は高いと言われています。
【オルカン概要】
| 地域 | eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー) |
| 商品分類 | インデックス型(指数連動型) |
| 連動指数 | MSCI オールカントリー・ワールド・インデックス |
| 設定日 | 2018年10月31日 |
| 運用会社 | 三菱UFJアセットマネジメント株式会社 |
| 分配金 | 0円 |
| 決算日 | 4月25日(年1回) |
| 信託報酬 | 年0.05765%(2023月9日8以降) |
| 償還日 | 無期限 |
よく似た名称の別ファンドに注意!
「eMAXISシリーズ」と「eMAXIS Slimシリーズ」は異なるファンドです。手数料が安いのは販売チャネルがインターネット限定となっている「eMAXIS Slimシリーズ」です。eMAXIS Slimと比べるとeMAXISシリーズは手数料が10倍以上高いので注意してください。
関連記事|【徹底比較】全世界株式に投資する金融商品はどれが正解?初心者にオルカンが選ばれる理由
オルカンの手数料は業界最安水準
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の信託報酬は、業界最低水準を目指し、実質的なコストが下がり続けることを期待できるのが大きな特徴です。競合他社がより低い信託報酬を設定した場合、それに追随してコストを引き下げる方針を掲げています。
このため、「オルカン」は長期的な資産形成において、コスト負けしにくい投資信託として評価されています。
| 信託報酬 | 0.05775% ※2023年9月以降 |
|---|
【関連記事】MAXIS Slim オールカントリー(オルカン)の手数料を徹底解説!隠れコストや実質コストまでわかる
「投信ブロガーが選ぶ!Fond of the Year」で1位を獲得
オルカンは2019年より6年連続「投信ブロガーが選ぶ!Fond of the Year」で1位を獲得しました。投信ブロガーが選ぶ!Fond of the Yearとは、一般投資家目線でその年の一番良い投資信託を自分たちで決めようという趣旨でX(旧Twitter)で投票し決定します。運営はボランティアにより無償で行われています。
参考:投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year
オルカンの過去平均成長率は7~9%
オルカン(MSCI ACWI連動)の平均成長率は年率 約7〜9%と言われています。これは、米ドルベースでの数値であり、MSCI ACWIの設定来〜長期(20〜30年程度)で見た年平均成長率(CAGR)として、投資業界で広く使われている目安です。
オルカンは海外株式に投資するため、円安になると基準価額は上がりやすく、円高になると下がりやすくなります。株価が変わらなくても、為替の動きだけで評価額が変動する点が特徴です。
関連記事|オルカンの基準価額・純資産総額の推移
オルカンはファンド設定日である2018年10月から2025年初までの平均リターンは+17.0%です。非常に高利回りですが、MSCI ACWI(オールカントリー・ワールド・インデックス)の成績を見ると1987年以来の平均リターンは年率+6.1%。2006年以降は+7.4%となっており、長期で考えると年間リターン7%前後に収束すると考えられます。これは10年間で資産が約2倍になる利回りです。

指数の平均リターン
| 西暦 | ACWI | eMAXIS Slim 全世界株式 | 日経平均 | TOPIX | USD/JPY |
| 2005年 | - (278.3) | - | - (11,458円) | - (1,147) | - (103.3円) |
| 2006年 | +16.7% (324.66) | - | +42.2% (16,294円) | +45.3% (1,667) | +11.4% (115.1円) |
| 2007年 | +14.3% (371.2) | - | +6.3% (17,322円) | +1.6% (1,693) | +3.4% (119.0円) |
| 2008年 | -0.3% (369.93) | - | -12.5% (15,155円) | -13.7% (1,461) | -6.7% (111.0円) |
| 2009年 | -43.8% (208.02) | - | -40.7% (8,991円) | -40.4% (871) | -18.3% (90.7円) |
| 2010年 | +37.6% (286.33) | - | +18.0% (10,609円) | +4.8% (912) | +2.4% (92.9円) |
| 2011年 | +17.8% (335.58) | - | -2.4% (10,352円) | -0.3% (909) | -12.5% (81.3円) |
| 2012年 | -5.6% (316.65) | - | -17.4% (8,549円) | -18.9% (738) | -5.5% (76.8円) |
| 2013年 | +12.1% (355.1) | - | +24.0% (10,604円) | +18.9% (877) | +12.9% (86.7円) |
| 2014年 | +10.4% (391.92) | - | +52.3% (16,147円) | +48.0% (1,298) | +21.4% (105.3円) |
| 2015年 | +4.7% (410.33) | - | +7.3% (17,325円) | +7.9% (1,401) | +13.7% (119.7円) |
| 2016年 | -8.6% (375.02) | - | +8.6% (18,818円) | +9.4% (1,533) | +0.4% (120.2円) |
| 2017年 | +15.5% (433.13) | - | +2.6% (19,298円) | +0.0% (1,533) | -2.3% (117.4円) |
| 2018年 | +25.1% (541.67) | - | +19.6% (23,073円) | +20.1% (1,841) | -4.1% (112.6円) |
| 2019年 | -9.3% (491.19) | -10.7% (8,926円) | -14.8% (19,655円) | -20.2% (1,468) | -2.6% (109.7円) |
| 2020年 | +13.7% (558.62) | +29.6% (11,569円) | +18.6% (23,319円) | +15.7% (1,700) | -0.9% (108.7円) |
| 2021年 | +15.1% (642.91) | +10.7% (12,803円) | +18.3% (27,575円) | +6.5% (1,810) | -5.2% (103.1円) |
| 2022年 | +11.6% (717.38) | +33.4% (17,073円) | +5.5% (29,098円) | +11.3% (2,016) | +11.6% (115.1円) |
| 2023年 | -9.6% (648.37) | -7.7% (15,757円) | -11.2% (25,834円) | -6.8% (1,879) | +13.7% (130.8円) |
| 2024年 | +12.7% (730.84) | +31.7% (20,756円) | +28.5% (33,193円) | +25.5% (2,359) | +7.7% (140.8円) |
| 2025年 | +18.9% (869.04) | +32.4% (27,473円) | +20.3% (39,945円) | +18.3% (2,792) | +11.6% (157.2円) |
| 年平均 リターン | +7.4% | +17.0% | +8.7% | +6.7% | +2.6% |
※年初の値
※日経225、TOPIXは楽天証券の月足チャート
参考
・MSCI オール・カントリー・ワールド指数 (ACWI)
時代に合わせてオルカン構成国と比率は変化
オルカンはファミリーファンド方式により投資を行います。
ファミリーファンド(方式)とは複数の投資信託の資金をまとめて「マザーファンド(親ファンド)」と呼ばれる投資信託に投資し、マザーファンドで株式や債券などに分散投資をして運用する方式のことをいいます
私たち投資者はオルカン(ベビーファンド)を購入します。集まった資金は指数に沿った割合でマザーファンドを購入に充てられ、マザーファンドを通じて運用されます。
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)の投資対象は大型・中型株式です。先進国23ヵ国、新興国24ヵ国を合わせた全世界47ヵ国が対象です(2025年12月時点)以下で詳細を解説してます。
関連記事|オルカンを構成する国
オルカンのメリット3選
① オルカン1本で全世界の株式へ分散投資
オルカンを選ぶ大きな理由は1つの投資信託で全世界の株式に分散投資できることです。個別銘柄で分散投資を行うにはお金も手間もかかりますが、投資信託であれば少額から簡単に購入可能です。分散とは銘柄数を増やすだけでなくセクター、地域の分散が重要ですが、日々変動する株価を考慮しリバランスし続けるには手間と時間がかかります。オルカンは指数に合わせてリバランスされ、このファンド1本で全世界へ十分な分散投資が可能です。
② 運用コストは常に業界最低水準
オルカンがどんなに優れていても、あとから似たようなファンドはでてきます。インデックスファンドは同じ指数に連動していれば成績にはほとんど同じになります。後発ファンドは購入者を増やすために手数料を下げてきますが、手数料の安いファンドに乗り換え続けることは手間もかかりますし、NISA枠の消耗や売買の度に税金の支払いが発生するので効率が良くありません。オルカンは常に業界最低水準のコストを追求することを宣言しており、コスト見直しが行われます。
③ 純資産総額が右肩上がりであり流動性が高い
投資信託は純資産額が大きければ大きいほど、投資信託を運用するための経費率(運用資産に対する経費の割合)を低く抑えることができます。オルカンの純資産額は順調に拡大しており『運用コスト業界最低水準』の方針を実現する上で理想的です。数ある全世界株ファンドのなかでも知名度が高く、手数料の安いオルカンは今後も選ばれ続ける可能性が高く、後続の投資信託と差をつけ続けることが想定されます。
オルカンのデメリット3選
① 投資対象の6割は米国株
全世界の株式市場において米国株の占める割買いが大きく、オルカンの約6割は米国株で構成されています。コロナショック時もS&P500と似た動きをしており地域分散によるリスク低減効果が小さい可能性がります。
② パフォーマンスの低い国が含まれる
何年も成長が停滞している国がパフォーマンスを下げる可能性があります。2010年以降、GAFAMを代表とする米国株の成長率は他国を圧倒しており、S&P500と比較すると全世界インデックスのパフォーマンスは見劣りする状況です。
③ 新興国リスクがある
新興国は先進国と比べて株式市場が未熟であり株主保護が十分に期待できない可能性があります。他にも先進国への投資と比べてカントリーリスク等が高い傾向です。カントリーリスクとは政治・経済・社会情勢の変動が大きくなる場合があり、政治不安、経済不況、社会不安が証券市場や為替市場に大きな影響を与えることがあります
運用成績は為替の影響を受ける
オルカンは全世界の様々な通貨の株式に投資するという特性上、日本円に換算する際に為替の影響を受けます。オルカンの構成をみると大半を米国が占めていることもあり円安になれば基準価格は上昇し円高になれば減少します。
オルカンは「為替ヘッジ無し」の投資信託です。為替ヘッジ有りにすると基準価格の変動を抑えることができるメリットがありますがヘッジコストと呼ばれる手数料がが発生し運用成績へマイナス影響を与えます。ヘッジコストは為替変動の大きさによって変わりますが、2016年~2023年の間では年率で1%~6%程度発生しています。オルカンの手数料が0.1%以下であることを考えれば許容しがたいコストです。
為替ヘッジとは
為替の変動による外貨資産の円ベースの価値の変化を回避することです。ヘッジ(hedge)は直訳すると「避ける」という意味です。一般的に海外の株や債券などの資産に投資する場合、その国の通貨で運用が行われます。そのため、為替の変動により、円に換算する際に資産価値も変動することになります。このような為替の影響を避けることが為替ヘッジの目的です。為替ヘッジを行うために、先物取引や信用取引などが行われますが、相応のコストが必要となります。
引用元:初めてでもわかりやすい用語集│SMBC日興証券
【オルカン公式】









