投資信託とETFの違いを完全解説|初心者でも失敗しない選び方と判断基準

「投資信託とETFって何が違うの?」
「どちらを選べばいいのか分からない」
「初心者にはどっちが向いているの?」
資産運用を始めようとすると、ほぼ必ず出てくるのが「投資信託」と「ETF(上場投資信託)」という2つの選択肢です。どちらもよく似た仕組みに見えますが、実は性質や使いどころは大きく異なります。
この記事では、投資初心者の方でも迷わず判断できるように、投資信託とETFの違いを基礎から丁寧に、かつロジカルに解説します。制度面・コスト・取引方法・向いている人の違いまで網羅的に説明しますので、「自分にはどちらが合っているのか」を明確にすることができます。
感覚やイメージではなく、仕組みと目的の違いを理解したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
そもそも投資信託とETFとは何か
投資信託とは
投資信託とは、多くの投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家(運用会社)が株式や債券などに投資・運用する金融商品です。
- 少額から始められる
- 運用はプロに任せられる
- 長期・積立投資と相性が良い
日本では、つみたてNISAや新NISAの普及により、投資信託は初心者向けの代表的な金融商品として広く利用されています。
ETF(上場投資信託)とは
ETFは「Exchange Traded Fund」の略で、日本語では上場投資信託と呼ばれます。
仕組み自体は投資信託とよく似ていますが、ETFは株式と同じように証券取引所に上場しており、市場でリアルタイムに売買できる点が最大の特徴です。
- 証券取引所で売買する
- 価格は市場で常に変動する
- 指値・成行注文が使える
投資信託とETFの違いを一覧で整理
まずは全体像をつかむために、主な違いを整理します。
- 取引方法:投資信託は1日1回、ETFはリアルタイム
- 価格の決まり方:投資信託は基準価額、ETFは市場価格
- 購入場所:投資信託は販売会社、ETFは証券取引所
- 最低投資金額:投資信託は少額、ETFは1口単位
以下では、それぞれの違いを一つずつ詳しく解説していきます。
違い① 取引できるタイミング
投資信託は「1日1回」
投資信託は、その日の取引終了後に計算される基準価額で売買されます。
注文を出した時点では価格が確定しておらず、「いくらで買えるか分からない」という特徴があります。これをブラインド方式と呼びます。
一見デメリットに見えますが、価格を気にしすぎず淡々と積立できるため、長期投資ではメリットにもなります。
ETFは「リアルタイム」
ETFは株式と同じように、取引時間中であればリアルタイムで売買できます。
- 今の価格を見て買える
- 指値注文ができる
- 短期的な調整も可能
価格を自分で判断したい人にとっては、ETFの方が自由度が高いと言えます。
違い② 価格の決まり方
投資信託は「基準価額」
投資信託の価格は、保有している資産の時価をもとに計算された基準価額によって決まります。
この基準価額は、1日に1回だけ算出され、公表されます。そのため、短期的な値動きを狙う取引には向いていません。
ETFは「市場価格」
ETFの価格は、需要と供給によって決まる市場価格です。
理論上は基準価額に近づく仕組みがありますが、取引のタイミングによっては、若干のズレ(乖離)が生じることもあります。
違い③ コスト構造の違い
投資信託にかかる主なコスト
- 信託報酬(運用管理費用)
- 購入時手数料(無料の商品も多い)
- 信託財産留保額(かからない商品も多い)
特につみたてNISA対象商品は、金融庁の基準により低コスト設計が求められています。
ETFにかかる主なコスト
- 信託報酬
- 売買手数料(証券会社に支払う)
- スプレッド(売値と買値の差)
ETFは信託報酬が低い商品が多い一方、売買のたびにコストが発生する点には注意が必要です。
違い④ 分配金(配当)の扱い
投資信託の分配金
投資信託の分配金は、
- 自動的に再投資される
- 現金で受け取る
といった設定を選べる商品が多く、長期の資産形成では再投資型が主流です。
ETFの分配金
ETFの分配金は、基本的に現金で支払われます。再投資したい場合は、自分で買い直す必要があります。
この点は、手間をかけずに積立したい初心者にとっては、やや不便に感じる場合があります。
違い⑤ 少額投資のしやすさ
投資信託は100円から可能
投資信託は、証券会社によっては100円から積立可能です。家計に無理のない範囲で始めやすい点は、大きなメリットです。
ETFは1口単位
ETFは1口単位での購入が基本となり、商品によっては数万円以上必要になることもあります。
そのため、完全な初心者や少額投資には不向きなケースもあります。
結局どちらが向いているのか
投資信託が向いている人
- 投資が初めての人
- 積立投資をしたい人
- 価格変動を気にせず続けたい人
- つみたてNISA・新NISAを活用したい人
ETFが向いている人
- ある程度投資経験がある人
- 売買タイミングを自分で判断したい人
- 配当金を重視したい人
- コストを細かく管理できる人
よくある疑問と注意点
投資信託とETFは併用できる?
結論から言うと、併用は可能です。長期積立は投資信託、配当狙いはETFなど、目的別に使い分ける考え方もあります。
初心者が最初に選ぶならどちら?
多くの場合、最初の一歩としては投資信託の方が無理なく続けやすいと言えます。特につみたてNISA対象商品は、制度面でも初心者に配慮されています。
まとめ|投資信託とETFの違いを理解して賢く選ぼう
最後に、この記事のポイントを整理します。
- 投資信託は積立・長期向きで初心者に優しい
- ETFはリアルタイム取引ができ自由度が高い
- コスト構造と手間に明確な違いがある
- 目的と投資スタイルによって選ぶべき商品は変わる
| 比較項目 | 投資信託 | ETF(上場投資信託) |
|---|---|---|
| 購入方法 | 証券会社・銀行など | 証券取引所で株式と同じ |
| 取引タイミング | 1日1回(基準価額で取引) | 取引時間中はリアルタイム |
| 価格の決まり方 | 基準価額(1日1回算出) | 市場価格(需給で変動) |
| 注文方法 | 金額指定が基本 | 成行・指値などが可能 |
| 最低投資金額 | 100円〜など少額から可能 | 1口単位 (数千〜数万円の場合あり) |
| 積立投資 | 自動積立が簡単にできる | 自動積立は基本的に不可 |
| 信託報酬 | 低コスト商品が増えている | 比較的低い商品が多い |
| 売買手数料 | 無料の商品が多い | 売買ごとに手数料がかかる |
| 分配金の扱い | 再投資型・受取型を選べる | 現金で受け取るのが基本 |
| 価格の分かりやすさ | 日々の値動きを意識しにくい | 値動きがリアルタイムで分かる |
| 向いている投資スタイル | 長期・積立・分散投資 | 中〜上級者の柔軟な運用 |
| 初心者への向き・不向き | ◎ 非常に向いている | △ 慣れてからがおすすめ |
投資信託とETFに「優劣」はありません。大切なのは、自分の知識・経験・目的に合った商品を選ぶことです。
まずは仕組みを理解し、小さな一歩から資産形成を始めてみてください。














